知ってておきたい内転筋の基本情報、鍛えるときのポイント、おすすめの種目・トレーニングメニュー

太ももの分厚さが出ているが、正面から見たときの太ももの広がりがいまいちで悩んでいる人は意外に多いのではないでしょうか。

その悩みを解消することができる筋肉があります。それが内転筋です。

この記事では、内転筋の基本情報、効果的に鍛えるためのポイント、おすすめの種目、おすすめのトレーニングメニューを紹介しています。

ぜひ、参考にしてみてください。

1.内転筋の基本情報

内転筋を重点的に鍛える前に内転筋の基本情報をおさえておきましょう。

1ー1.内転筋の構造

内転筋は太ももの内側にある筋肉の総称で、股関節の内転のはたらきを持つ筋肉です。内転筋は、大内転筋と長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋があり、薄筋を除いた筋肉は骨盤から太ももの骨(大腿骨)の内側までついています。薄筋だけ骨盤から脛の骨にまでついています。

1ー2.内転筋のはたらき

内転筋の代表的なはたらきは名前のとおり股関節の内転です。股関節の内転とは脚を内側に振る動きのことをいいます。その他にも前かがみになる動きである股関節の屈曲やその反対の動きである股関節の伸展、薄筋のみ膝を曲げる動きである膝関節の屈曲というはたらきを持っています。

また、内転筋は骨盤を水平に保つはたらきを持っています。このはたらきはフリーウエイトでの種目や片脚ずつ行う種目で使われます。内転筋を効果的に鍛えたいのであればこれらのはたらきをうまく利用してトレーニングを行うようにしましょう。

1ー3.内転筋は大腿部の内側のシルエットを形成する筋肉

内転筋は大腿部の内側のシルエットを形成する筋肉です。内転筋は骨盤から太ももの内側までついているので、内転筋が肥大することで太ももの広がりを出すことができます。

2.内転筋を効果的に鍛えるためのポイント

ここからは内転筋を効果的に鍛えるためのポイントを紹介します。

2ー1.鍛える前に内転筋を活性化させる

内転筋を効果的に鍛える前に内転筋をあらかじめ活性化させておくようにしましょう。内転筋を事前に活性化させておくことで股関節の柔軟性が向上し広い可動域でのトレーニングが可能になります。その結果、内転筋にストレッチがかかりやすくなり内転筋への刺激を強くすることができます。

内転筋を活性化させる準備運動はスパイダーマンストレッチがおすすめです。スパイダーマンストレッチは道具を使わずに少ないスペースで行うことができるのでおすすめです。方法は以下のとおりです。

①腕立て伏せの体勢をとる
②右手の隣に右足を置く
③右足の足裏に体重を乗せる
④腕立て伏せの状態に戻って左脚も同様に行う

スパイダーマンストレッチを10回ずつ行うことで内転筋を活性化させることができます。脚のトレーニングの前はスパイダーマンストレッチを行うようにしましょう。

2ー2.足の親指で床を押し続ける

内転筋のためのトレーニングを効果的にしたいのであれば、足の親指で床を押し続けるようにしましょう。足の親指で床を押すことで内転筋にテンションをかけることができます。内転筋にテンションをかけることで、しゃがんだときには内転筋にストレッチがかかり、立ったときには収縮がかかりやすくなり内転筋への刺激を強くすることができます。

内転筋のためのトレーニングをするのであれば足の親指で床を押し続けるようにしましょう。

2ー3.膝とつま先の向きを揃える

内転筋のためのトレーニングを効果的に行いたいのであれば、膝とつま先の向きを揃えるようにしましょう。膝とつま先の向きを揃えることで内転筋の動きが活発になり内転筋への刺激を強くすることができます。

また、膝とつま先の向きを揃えてトレーニングを行うことで膝へのストレスを軽減することができます。安全で効果的なトレーニングを行いたいのであれば膝とつま先の向きをそろえるようにしましょう。

2ー4.内転筋にテンションをかけ続ける

内転筋のトレーニングを効果的に行うためには動作中つねに内転筋にテンションをかけ続けるようにしましょう。内転筋は収縮させて刺激を与える筋肉というよりはテンションをかけたままストレッチをかけることで刺激を与える筋肉なので、足の親指で床を押し続けたり膝とつま先の向きを揃えたりして内転筋にテンションをかけ続けることを常に心がけましょう。

3.内転筋を鍛えるのにおすすめの5種目とおすすめしない種目

内転筋を効果的に鍛えるためのポイントをおさえたところで、ここからは内転筋を鍛えるのにおすすめの種目とおすすめしない種目を紹介していきます。

3ー1.ワイドスタンスでのローバースクワット

内転筋を鍛える種目でおすすめの種目のうちのひとつがワイドスタンスで行うローバースクワットです。ワイドスタンスで行うことによって骨盤と太ももの内側の距離を遠ざけることができ、内転筋へ強い刺激を与えることができます。

また、ワイドスタンスでのローバースクワットは内転筋の種目の中でもっとも高重量を扱うことができる種目のひとつなのでトレーニングメニューを組むときはローバースクワットを最初に入れておきましょう。方法は以下のとおりです。

①ラックを鎖骨とみぞおちとの間に、セーフティーを膝のとなりに設定する
②肩甲骨の真ん中にバーを乗せて息を吸い込んで立ち上がる
③2~5歩で後ろに下がり、つま先を45度外側に広げて踵と踵の距離を肩幅の1.5倍にする
④足の親指で床を押しつつ息を吸い込んで股関節と膝が同じ高さになるまでしゃがむ
⑤しゃがんだ後は横から見て足首と股関節とバーが一直線になるまで立つ

詳しくはスクワットの記事を参考にしてみてください

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ローバースクワットの適切な回数・セット数

ローバースクワットの1セットの回数は5回に設定しましょう。ローバースクワットを高回数で行うと呼吸が苦しくなりフォームが崩れてしまうからです。セット数は1セットの回数が少ないぶんボリュームを確保する意味で最低5セット、できれば6セット行うようにしましょう。

3ー2.スモウデッドリフト

スモウデッドリフトも内転筋を鍛えるのにおすすめの種目です。スモウデッドリフトはスタンスが広いので骨盤と太ももの内側との距離を遠ざけることができ、内転筋への刺激を強くすることができます。高重量も扱うことができるので内転筋を鍛えるトレーニングメニューの最初の種目の候補に入れておきましょう。

ただ、スモウデッドリフトで内転筋を鍛える場合、股関節の柔軟性が高いことが必要条件になります。なぜなら、スモウデッドリフトはバーの軌道の関係で足首の可動域が制限されてしまうからです。股関節の柔軟性に自信がある人はスモウデッドリフトも選択肢に入れておきましょう。方法は以下のとおりです。

①足幅が肩幅の1.5倍になるように立つ
②足の真中にバーが来るように微調整を行う
③つま先を外側に向けてしゃがむときの膝の軌道を確認する
④上体を倒しながら股関節を後ろに引いてバーを上から掴む
⑤膝をつま先のほうに開きつつしゃがみ、腕と腕との間にみぞおちを入れる
⑥息を吸い込んで頭と股関節と足の真中が横から見て一直線になるまで立ち上がる
⑦一呼吸したのち、息を吸い込んでから腰と膝を使ってバーをゆっくり下ろす

スモウデッドリフトの適切な回数・セット数

スモウデッドリフトの1セットの回数は5回に設定しておきましょう。スモウデッドリフトも回数が多すぎると呼吸が苦しくなりフォームを維持するのが難しくなるからです。セット数はボリュームを確保する意味で最低5セット、できれば6セット行うようにしましょう。

デッドリフトの場合、握力との戦いにもなってくるので他セットで行うときはストラップをつけて行うようにしましょう。

3ー3.レッグプレス

レッグプレスも内転筋に刺激を与えることができる種目です。レッグプレスも高重量を扱うことができるので内転筋を鍛えるトレーニングメニューの最初に行う種目候補に入れることができます。また、レッグプレスはバランスをとる必要がないのですぐに取り入れることができるところもメリットです。

ただ、レッグプレスはバランスをとらなくてもいいぶん、筋肉の動員数がフリーウエイトの種目よりも少なくなってしまうことがデメリットです。また、レッグプレスはマシンの形状によりますが、骨盤の後傾を招き腰へのストレスが大きくなりやすいというデメリットもあります。方法は以下のとおりです。

①シートに座り足幅を肩幅の1.5倍に広げてステップに足を置く
②膝を包むようにして持ち、膝を手で押しながら脚を伸ばす
③脚が伸びたらシートの隣のグリップを握る
④足の親指でステップを押しながら息を吸い込んでから膝を曲げる
⑤膝の角度が90度になったら脚を伸ばす

詳しくはレッグプレスの記事を参考にしてみてください。

レッグプレスの正しい知識と具体的方法!他の下半身種目との違いとは
レッグプレスは筋トレ初心者でも気軽に行える下半身のトレーニングです。本記事では、レッグプレスのメリットや手順、ポイントなどを紹介します。また、マシン自体の種類や、効かせ方の違いも詳しくお伝えしていきます。

レッグプレスの適切な回数・セット数

レッグプレスの1セットの回数は10回に設定しましょう。レッグプレスはマシン種目なので骨盤の後傾にさえ気をつけておけばフォームが崩れる心配はありません。筋肥大目的であれば筋肉の緊張時間を考慮すると10回がベストです。セット数は最低3セット、できれば4セット行うようにしましょう。

3ー4.ラテラルスクワット

ラテラルスクワットは内転筋を優先的に鍛えることができる種目です。ラテラルスクワットは脚のトレーニングで扱う重量に比べて軽い重量でも内転筋に強い刺激を与えることができる種目です。ラテラルスクワットはしゃがむときに内転筋に強い刺激が入るのでストレッチ種目のような感覚で行うことがポイントです。

ここでは習得しやすいゴブレットスタイルのラテラルスクワットを紹介します。ゴブレットスタイルとは1つのダンベルを縦に両手で持って胸の前で抱えるスタイルのことです。ゴブレットスタイルでのラテラルスクワットの方法は以下のとおりです。

①ゴブレットスタイルでダンベルを持ち、足幅を肩幅の1.5倍にしてつま先を膝の向きを正面に向ける
②上体を前に倒しつつ右(左)側に股関節を引いてしゃがんでいく
③正面から見て右(左)足首と右(左)膝と右(左)股関節が一直線上にくるようにする
④膝が90度になったら動作を切り返す
⑤横から見て足と股関節と頭が一直線になるまで立つ

ラテラルスクワットのコツは両足の親指で床を強く押しながら行うことです。両足の親指で床を押し続けることにより内転筋にテンションがかかったまま動作を行うことができます。内転筋を効果的に鍛えたいのであればこのコツを必ずマスターするようにしましょう。

ラテラルスクワットの適切な回数・セット数

ラテラルスクワットの1セットの回数は10回に設定しましょう。筋肉の緊張時間を考慮するとラテラルスクワットでは10回がベストです。セット数は片脚ずつ行うので集中力を考慮して3セットにしましょう。となるとボリュームが足りなくなるので頻度を週2回にしましょう。

3ー5.ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットも内転筋を鍛えることができる種目です。ブルガリアンスクワットも脚のトレーニングで扱う重量よりも軽い負荷で内転筋に刺激を与えることができます。ブルガリアンスクワットは片脚ずつ行うので意識しにくい筋肉である内転筋を意識しやすいところが特徴です。方法は以下のとおりです。

①片足をベンチの上に乗せ、もう片方の足をベンチと1足分離したところに置く
②膝とつま先の向きを正面に向ける
③足の親指で床を押しつつ上体を前に倒しながら股関節を後ろに引いていく
④膝が90度まで曲がったら足と股関節と頭が横から見て一直線になるまで立つ

詳しくはブルガリアンスクワットの記事を参考にしてみてください。

ブルガリアンスクワットの理想的な動作と効果的に行うためのポイント
実はブルガリアンスクワットという種目は目的を明確にしないと効果が半減してしまう恐れがある種目。この記事では、目的に合ったブルガリアンスクワットの理想的な動作や鍛えることができる部位、効果、さらに効果的に行うためのポイントを紹介しています。

ブルガリアンスクワットの適切な回数・セット数

ブルガリアンスクワットの1セットの回数は筋肥大であれば10回に設定しましょう。ブルガリアンスクワットは可動域が広い種目なので筋肉の緊張時間を考えると10回がベストです。セット数は片脚ずつ行うので集中力やトレーニング時間を考慮して3セットに設定しましょう。その3セットをボリュームの確保のために週2回行うようにしましょう。

3ー6.アダクション

アダクションは内転筋を鍛えるのにおすすめの種目で紹介されることが多い種目です。しかし、私は内転筋を発達させる種目としてアダクションをおすすめすることはまずありません。なぜなら、アダクションは筋肉を発達させることが向いていない種目だからです。

アダクションは高重量で行うと胴体がどちらかに傾いたり骨盤が後傾したりして内転筋以外のところに負荷が移ってしまいトレーニング効果がそれほど高くないことがデメリットです。アダクションでは内転筋を活性化させることはできても普段トレーニングをしている男性が筋肥大するほどの刺激を与えることはできません。

また、アダクションは可動域があまり広くないこと、アダクションをすることで膝まわりの筋肉バランスが崩れて膝の怪我のリスクが大きくなるといったデメリットもあります。アダクションは内転筋の筋肥大を狙う人にとっては必要性のない種目ということがいえます。

4.内転筋を重点的に鍛えたい人向けのトレーニングメニュー

ここからは内転筋を重点的に鍛えたい人向けのトレーニングメニューを紹介します。だからといって内転筋のみを鍛えるメニューではなく脚全体のメニューで特に内転筋を重視しているメニューを紹介しています。トレーニングメニューは以下のとおりです。

スパイダーマンストレッチ 10回ずつ
ローバースクワット 5回 6セット
スモウデッドリフト 5回 6セット のうちのどれか1つ
レッグプレス 10回 4セット
ラテラルスクワット 10回ずつ 3セット
(orブルガリアンスクワット)

準備運動のスパイダーマンストレッチで股関節の可動域を確保した後に高重量を扱うことができる種目であるローバースクワット(orスモウデッドリフト orレッグプレス)で内転筋に強い刺激を与えます。

そこから、ラテラルスクワット(orブルガリアンスクワット)をストレッチ種目のようにしゃがむ動作のときに集中して行うことで内転筋を追い込むことができます。

見てわかる通りトレーニングメニュー全体のボリュームは多くないので頻度を増やすことで対応します。このトレーニングメニューを週2回行うことで内転筋の筋肥大を狙います。

まとめ

内転筋を発達させることで大腿部を大きく見せることができる以外にもメリットがあります。内転筋を発達させることで膝の構造を強くして膝の怪我のリスクを減らすことができます。

ただ、内転筋のトレーニングのみを行うと膝まわりの筋肉とのバランスが崩れてしまうので、準備運動であるスパイダーマンストレッチや反対側の筋肉である中殿筋のトレーニングも行うようにしましょう。

内転筋のトレーニングをがんばってみてください。応援しています。

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